1991年といえば、映画史に燦然と輝く作品が多く生まれた年です。その中でも、アクション映画ファンなら誰もが知っているであろう傑作、「ダイ・ハード2」は、前作「ダイ・ハード」の成功を受け、期待も高く公開されました。
ジョン・マクティアナン監督が再びメガホンを取り、ブルース・ウィリスが演じるジョン・マクレーン警部が登場します。今回は、クリスマスイブではなく、雪に覆われたニューヨークの空港を舞台に、テロリストとの壮絶な戦いが繰り広げられます。
物語は、ハバナからアメリカに帰国する飛行機が、積雪と悪天候のために、ニューヨークの空港に緊急着陸することから始まります。この飛行機には、ジョン・マクレーン警部の妻ホリーが乗客として搭乗していました。しかし、空港に着陸した直後、軍用機をハイジャックし、コロンビアの麻薬王が率いるテロリスト集団が現れ、ホリーの乗る飛行機と空港全体を占拠してしまいます。
ジョン・マクレーンは、テロリストに妻を人質に取られ、空港内の広大な敷地で、一人孤独な戦いを強いられます。彼は、限られた情報と武器を駆使し、テロリストとの知恵比べと銃撃戦を繰り広げます。「ダイ・ハード」の舞台となった高層ビルとは異なる、広くて複雑な空港という設定が、映画に新たな緊張感とスリリングさを加えています。
アクションシーンのスケールアップと緊張感が増したストーリー展開
「ダイ・ハード2」は、「ダイ・ハード」をさらにスケールアップさせた作品です。前作では、高層ビル内に閉じ込められたマクレーンが、敵を一人ずつ倒していくというストーリーでしたが、「ダイ・ハード2」では、空港という広大な舞台で、多くのテロリストと戦う壮絶なバトルが描かれます。
また、物語の展開も「ダイ・ハード」とは異なり、より複雑で緊張感の高いものになっています。テロリストの目的や裏には、大きな陰謀が隠されていることが徐々に明らかになり、マクレーンは、単に人質を救出するだけでなく、巨大な犯罪組織と対峙することになります。
ブルース・ウィリスのカリスマ性と巧みなアクション
ブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーン警部の人気が、「ダイ・ハード2」の成功に大きく貢献しました。彼は、勇敢で知的な警察官でありながら、ユーモアセンスも持ち合わせている、魅力的なキャラクターです。
「ダイ・ハード2」では、マクレーンのアクションシーンがさらに進化し、よりダイナミックで迫力のあるものになっています。狭い高層ビルだけでなく、広大な空港という舞台を駆使したアクションは、当時としては革新的なものでした。
印象的な登場人物と音楽
「ダイ・ハード2」には、ジョン・マクレーン警部以外の魅力的なキャラクターたちも登場します。特に、テロリストのリーダーであるコロンビアの麻薬王、そして彼を操る謎の人物など、悪役たちも個性豊かで、物語に深みを与えています。
また、マイケル・ケイメン作曲の音楽も、映画の緊張感と迫力を高める重要な要素となっています。特に、空港での銃撃戦シーンで流れる激しい音楽は、観る者の心を強く掴みます。
「ダイ・ハード2」は、1990年代のアクション映画の金字塔と言える作品です。ブルース・ウィリスのカリスマ性、壮絶なアクションシーン、そして緊張感の高いストーリー展開が、多くの観客を魅了し続け、現在でも愛されている理由です。